(写真はサイクルハンターさんの「Bianchi工場視察レポート」より)

スポーツバイクを取り扱っているショップに行くと、様々なメーカーの自転車がたくさん並んでいます。値段も安価なものから高価なものまで。

スポーツ自転車に興味を持った人なら素材に「アルミ」「カーボン」「クロモリ」などが使われている事をご存知かと思います。

私が初めてクロスバイクを購入した時は、全くの無知でしたので素材の事など何も知らなかったのですが、知っていたらまた選ぶ楽しさも増すと思いますので、今回は初心者の方向けにわかる範囲で素材の話をしたいと思います。

クロモリ


(写真はRALEIGH CRE Carlton-E 2012)

クロムモリブデン銅の略です。
鉄の一種である炭素銅にクロムとモリブデンという金属を加えた合金です。

メリット

耐久性が高く、素材そのものの寿命はアルミやカーボンの比ではありません。
加工がしやすい為、万が一破損した場合でも補修できるケースが多いのも特徴です。

又、弾力性、撓り(しなり)があるので乗り心地が非常に良く、長距離・長時間の走行では体への負担が他と比べて少ないです。

クロモリを使用したレーシングフレームでは、高速走行時にクロモリ特有の”バネ感”を感じる程、スピードの乗りが良いとも言われています。

アルミやカーボンより比較的安価なのもメリットのひとつです。

ツーリングやデイリーユースに最適ですね。

デメリット

ひとことで言えば「腐食に弱く、重い」です。
鉄や金属のイメージの通り、それなりの重量があり、他と比べると錆びやすいです。
素材の「強さ」を活かし、意外と肉薄なフレームも多くありますが、クロモリで軽量なフレームだと局所的な衝撃で凹む場合があります。
ですが多少の凹みなどでは走行に問題はないともいえる程、強い素材ですね。

アルミ


(写真はBIANCHI IMPULSO TIAGRA 2014)

メリット

比較的安価に軽量なフレームの製造ができます。
硬さがあるので、力がそのまま伝わりやすく、ペダリングに対しての反応が良い。力でグイグイ進める感覚があります。

鉄と比べて錆が進行しにくいのも特徴です。

デメリット

衝撃の吸収性は良くないので、乗り心地がきついと言われています。
錆びの進行はしにくいですが、一度錆びると鉄のように簡単には落とせません。
又、金属疲労が溜まりやすく、それによりフレームが折れる場合があります。

ですがパイプ径を太くするなどの加工や様々な技術の進歩により、アルミの欠点を徐々に克服し、今となっては自転車フレーム素材の主流とまでなっています。

カーボン


(写真はFELT F4 2014)

メリット

設計の自由度が高く、狙った特性のフレームの製造ができます。
硬いフレーム、軟らかいフレーム、剛性重視のフレーム、衝撃吸収性に優れたロングライド向けのフレームも造れるという事です。
又、金属ではありませんので非常に軽く、錆びに最も強いです。

軽量性に関しては特に秀でています。

振動や衝撃吸収性の観点から、フレームがアルミでもフォークだけはカーボンという自転車も多く存在する程です。

デメリット

耐久性は弱く、とにかく高価です。
又、一点に加わる衝撃には非常に弱く、ちょっとした不注意で壊しかねない素材です。
破損具合では、現在の技術だと修復は難しいケースが多いようです。

樹脂素材なので経年劣化は免れませんし、カーボン繊維をまとめている樹脂が紫外線によって劣化するため、紫外線に弱いとも言われています。

ですが近年では樹脂の性能が良くなり、技術も進歩していますので、ある程度は塗装で防護できているそうです。

まとめ

■価格の高さ
カーボン > アルミ > クロモリ

■軽さ
カーボン > アルミ > クロモリ

■素材の強さ・耐久性
クロモリ > アルミ > カーボン

と、全てを簡単にまとめたいところですが…
現在の自転車はニーズにより、それぞれの素材でも多彩なフレームが造られています。

・高速走行に特化した軽量化のモデル
・長距離の移動に適したモデル
・デザインを重視したもの
などなど。

又、素材特有の「走りの違い」があるので、そのうち好き嫌いも出てくると思います。
きっとクロモリで10kgの自転車と、アルミで10kgの自転車は、見た目も乗り心地も全くの別物になりますよね。

「とにかく軽い自転車で速く走りたい!」というならカーボンという素材は適しているでしょうし、「長距離でも体への負担を最小限にしたい」という理由で、衝撃吸収性の高いクロモリを選ぶ人もいます。

又は「輪行がしたいから軽い素材のものが良い」という理由でカーボンを選ぶ人だっていると思います。
※輪行とは自転車を専用の袋に入れて電車やバス、飛行機などで移動する事

他には、「クロモリには “しなり” や高速走行時の “バネ感” がある!」
といっても、全てのクロモリフレームがそうではありません。

レース用に軽量に仕上げ、バネ感を強く出したレーシングフレームであればそれを感じやすいかもしれませんが、そのようなフレームはやはり短寿命のようです。

あれ?耐久性一番じゃないの?って思ってしまいますよね(笑)

クロモリひとつとっても、5万円位〜30万40万円するモデルもあるんです。

というように、ニーズによって様々なタイプの自転車が製造されていますので
一概に、この素材はこうだから~とは言えないような気もしています。

購入の際には予算の範囲内で、自分がどんな乗り方をしたいのか、どこに拘るのか、よく自分と相談しながら選べたら良いですよね!

更にショップで試乗ができれば一番良いと思います。
全ての車種が、少し乗っただけで良さがわかるとも思いませんが、知識よりも体感する事が何よりの決め手になる事と思います。